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相貌失認の見え方の特徴② 写真の世界にいる感じ

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相貌失認の見え方の特徴には以下の3つがあります。今回は②写真の世界にいる感じについてご紹介させて頂きたいと思います。

 <相貌失認の見え方の特徴3つ>

①望遠鏡を覗いている感じ
②写真の世界にいる感じ
③色がうすく、ぼんやりして見える

 

②写真の世界にいる感じ

相貌失認の人は世の中が平面的に見えます。立体感がつかめません。奥行きが認識できません。まさに写真の世界で生活しています。

注)実際の見え方を図に表すのは難しいため、イメージとしてご覧ください。

 犬と植木鉢と茶わんの場合

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上の図は相貌失認の人が見る風景のイメージです。(実際には背景も見えていますが、わかりやすく説明するために背景は描かれていません。)

犬も植木鉢も茶わんも平面的で、壁に貼ったシールのように見えます。奥行きもわかりません。


 一方下の図は、相貌失認でない人が見る風景のイメージです。。

 

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相貌失認でない人が見ると、茶わんが一番手前にあり植木鉢が一番奥にあることがわかります。またコップも犬も植木鉢も盛り上がっていて立体的に見えます。

 

 ジャム瓶の場合

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上の図は、相貌失認の人が見る風景のイメージです。(実際には背景も見えていますが、わかりやすく説明するために背景は描かれていません。)

どのジャム瓶も平面的で、壁に貼ったシールのように見えます。奥行きもわかりません。
またA・B・Cが、どのくらい離れているのかもわかりません。

 

一方、下の図は相貌失認でない人が見るジャム瓶のイメージです。

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相貌失認でない人が見ると、A・B・Cがどのくらい離れているのか、およその検討がつきます。距離の長さを比較すると、「AB間の方がBC間より離れている(AB>BC)」ことが分かります。またジャム瓶も盛り上がっていて立体的に見えます。

 まとめ 

相貌失認の見え方の特徴の1つに「写真の世界にいる感じ」というのがあります。
それはどういうことかというと、「物体が平面的に見えるため、奥行きが認識できない」ということです。すると日常生活において次のような問題が発生します。

  • 距離感がつかめない
  • 物体のサイズや重量の予測がつかない

そのため物体をつかんだり受け取ったりする行為に多少の困難を伴います。
物体を受け取ろうとして手を差し出すときは、相手が距離を調整してくれるので問題ないのですが、自分で物体をつかむときは注意が必要です。

相貌失認の人は、適度な距離に手を伸ばすことができないため、物体をつかみ損ねてしまいます。
その上、物体のサイズや重量の予測もつかないため、力加減を誤ってケガをしてしまったり、物体の落下や破損を招いてしまったりします。

また、ほんの少しの段差にも気がつかないため、つまづいて転倒しやすくなります。

屋外を歩行しているときは、近づいてくる自動車の距離とスピードを予測することができません。

慣れない階段を下りるときは、足のおろし加減や踏みこむ力を誤り、転倒しやすくなります。

距離感がつかめず、物体が平面的に見えるということは、常に危険と隣り合わせになることを意味します。

従って相貌失認の人はケガや失敗が多いため、不器用な人・運動神経が鈍い人・不注意な人として、周囲から誤解されてしまいます。いじめの対象にもなる可能性があります。

このようなことが長年続くと、自分はダメな人間なのだと信じ込んでしまいます。

さらに相貌失認の人は、風景全体が認識できないため、いつまでたっても現実の状況を確認することができません。人との比較もできません。
そのため周囲の言葉を丸ごと鵜呑みにして信じてしまいます。

このように相貌失認の人は成長するに従って徐々に「自分はダメなやつ」との認識を深めていきます。そして強い自己否定へとつながっていく可能性があります。


相貌失認の見え方の特徴②はこれで終了です。
相貌失認の見え方①③はこちらです。

 

 

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