相貌失認の見え方の特徴には以下の3つがあります。

＜相貌失認の見え方の特徴３つ＞

①望遠鏡を覗いている感じ
②写真の世界にいる感じ
③色がうすく、ぼんやりして見える

今回は③色がうすく、ぼんやりして見えるについてご紹介させていただきたいと思います。

③色がうすく、ぼんやりして見える

集団を見る場合

下の図は、相貌失認でない人が見る風景です。

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一人一人の顔の区別・表情・状態・男女の区別・人間関係を何となく読み取ることができます。

例えば左の少年は他の２人の少年の話に興味はないのですが、顔の向きや距離感から考えると、同じグループにいることがわかります。冴えない表情をしているので機嫌が良いとは言えません。緊急の用がない限り、そっとしておいた方が良さそうです。

一方、女子二人組は仲良しなのですが、左の女子は少年の話の方に興味をそそられています。

この５人はクラスメートでしょうか、気心の知れた関係であることがわかります。５人の表情からは、緊張している様子は全く見られません。

一方、同じ風景を相貌失認の人が見ると次のように見えます。

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一人一人の顔の区別・表情・様子（感情）・人間関係が全く読み取れません。

制服のときはまだ分かるのですが、私服の場合だと服によっては男女の区別さえつきません。5人の関係性に関しても、一緒にいたのか、それとも偶然近くにいるだけなのか、全く判断がつきません。

たとえ顔に注目したとしても「相貌失認の見え方の特徴 ①」で紹介したように、目に注目した場合は、目だけがインパクトを伴って、拡大して見えます。よほど特徴のある目の形をしている人ならば判別は可能かもしれませんが、一般的に目だけで人の判別をつけることは非常に難しいのです。もちろん目だけで表情を読み取ることも不可能です。

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まとめ

相貌失認の見え方の特徴の１つに「色がうすく、ぼんやりして見える」というのがあります。色がうすく、ぼんやりして見えると、一人一人の顔の区別・表情・状態・人間関係を読み取ることができません。すると次のような問題が起こります。

仲良しの友達を作ることやグループに入ることが難しい
人間関係のトラブルを起こしやすい

そのため人間関係が築けない、空気が読めないと誤解されたり、批判されたりする可能性があります。

さらに悪いことに、状況や人間関係が分からないということは、いつまでたってもトラブルの理由が理解できません。マナーも学べません。

つまり失敗から学ぶことができなければ、誰かを手本にすることもできないのです。
これは成長上、大きな障害となります。社会性を育む機会を奪われてしまいます。

相貌失認の人には、言葉できちんとルールやマナーを教える必要があります。
もしかりに相貌失認が矯正されたとしても、一からそれらのことを教える必要があります。

ご精読ありがとうございました。

相貌失認の見え方の特徴①②はこちらです。