相貌失認の人は英単語がどのように見えるのか、どうやったら覚えられるのか ①中学生のとき
みなさんは、英単語覚えに苦労された経験はおありでしょうか?
中学生になると英語の授業が始まりますが、大抵の人にとって単語覚えは苦手なものだったのではないでしょうか?
中には得意だったと言う方もいらっしゃるかもしれませんが、相貌失認のソボはモチロン苦手でした。
ですがソボの場合は、覚えるのが苦手というよりもそれ以前に、別の苦労がありました。
そこで今回は、「相貌失認の人は、英単語がどのように見えるのか、どうやったら覚えられるのか」についてご紹介させて頂きたいと思います。
相貌失認の人は、英単語がどのように見えるのか
まず下の英単語をご覧ください。
experience
皆さんは、全てのアルファベットが一度に目に入りますよね?
英単語が一つにまとまっていますよね?
ですが、相貌失認の人が同じ英単語を見ると、このように見えます。
認識できる範囲は、注目した一部分(黒字)のみです。
薄い部分のアルファベットは、ぼんやり見える範囲です。なんとなくアルファベットの予測をつけることはできますが、はっきりと認識することはできません。
どうやったら英単語を覚えられるのか
それでは相貌失認の人は、どうやったら英単語を覚えられるのでしょうか。
それは2つの方法を使って覚えます。
①視線を右へ移動して単語全体のアルファベットを認識する
相貌失認の人は英単語が注目した一部分しか認識できません。
そのため、英単語の初めから終わりまでアルファベットを確認するためには、何度か視線を右へ移動させる必要があります。
例えば先ほどの experience を例にご説明致します。
この単語のアルファベットを認識するためには、視線を4回右へ移動させる必要があります。
(黒字:認識できる部分 灰色字:ぼんやり見える部分)
1回目に認識できる範囲は expe
2回目に認識できる範囲は xperi
3回目に認識できる範囲は rienc
4回目に認識できる範囲は ence
つまり言い換えると、視線を4回右へ移動させないと、英単語全体が認識できません。
ですが、4回で認識したアルファベットをそれぞれを頭の中でつなげてみると
expexpeririencrienc
となってしまいます。益々わけが分からなくなってしまいます。
では一体どうしたら良いのでしょうか?
そこで活躍したのが英単語用CDです。
②発音(読み方)と①で認識したアルファベットをリンクさせる
ひたすらCDを聞いて英単語の発音を覚えます。
そして発音を覚えたら、さきほど①で認識した
expexpeririencrienc
にリンクさせます。さすればなんとな~く
experience
だと認識できます。
ですが、正確ではありません。なんとな~くしか分かりません。
まとめ
相貌失認の人は、英単語を1つのまとまりとして認識することができません。
そのため英単語を覚えるためには、次の2つの工程で覚えていかなければなりません。
①視線を右へ移動して単語全体のアルファベットを把握する
②発音と①で認識したアルファベットをリンクさせる
結構手間ヒマがかかりますね。
ですが、本当のことを申し上げますと、この方法で覚えたとしても、正しく覚えているとは言えません。
正確ではないけれど、なんとな~く覚えている、と言った方が正しいかもしれません。
特に苦労した単語は cooparation や arrive などです。
アルファベットが重なった単語になると、もうお手上げです。正しく筆記することは不可能でした。
そのためマークシートテスト(模試)のときは、割と良さげな成績だったのですが、筆記テスト(校内のテスト)のときは、壊滅的な点数でした。マークテストと筆記テストの成績落差が非常に激しいため、当時は「なんで?なんで?」と不思議に思っていました。
中学校で毎日行われる単語小テストの点数もモチロン壊滅的でした。
ソボはよく、「単語が覚えらえな~い!書けない!」とギャーギャーヒステリーを起こしていました。
当時はまさか自分の見え方が他の人とちがう、なんてことには全く気付いておらず、ひたすら自分の無能さを悲しんでいました。
ソボの中学時代の英単語覚えは、このような感じで、なんとな~くごまかしごまかしで覚えていたようです。
なんとな~くでも、何とかなるものなんですね。
ご精読ありがとうございました。